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  • 執筆者の写真TackM

リゾネイター・ウクレレのブリッジ調整

更新日:2023年12月8日

リゾネイター・ウクレレと言われても見たこともない、というより聞いたこともない

という人の方が多いと思います。


ましてシガーボックス。ウクレレでリゾネイター式などというのは、なんだそれ?

本当にウクレレなのか?と思われるでしょう。


写真を見てあの丸いブリッジはどう固定されているのか、あるいは固定されていないのか?

などと気になる人は、きっと今これを読んでいるあなたぐらいだろうとは思いますが

今日は少し実際のブリッジ調整について書いてみます。


リゾネイター・ギターならば聞いたことがあるような気がするという方もおられるでしょう。金属製のお皿にブリッジをのせて振動させ、それをボディで増幅させるスタイルです。

まるでスピーカーのように見えるのと音も少々金属的になるので、電気で増幅させているのではないかと思われる方も多いです。


このリゾネイター・ギターの世界では、コーン(お皿です)のスタイルが2種類あります。

いずれもアルミ製ですが DOBRO と言われるギターが採用しているのがスパイダー・ブリッジ型といわれるスタイルです。普通は金属製のカバーがかかっているため見えませんが、

ブリッジがアルミのダイキャストでクモの巣の形をしているのでスパイダーと呼ばれます。


ブリッジは尖ったコーンの頂点一箇所にネジ止めされ、クモの巣状に伸びた足の部分はコーンの周辺がボディと接する縁の数ヶ所に接地しています。

音量や音質を追求して数々の改良が加えられて現在のこの形になったと言われています。

横に寝せてスライドバーで弾くスタイルが主流で、カントリー系の音楽で良く使われます。


一方 National というブランドでよく見られるのがビスケット・ブリッジ型です。

ブルース系の音楽で良く使われスライドバーも良く使いますが、こちらは通常のギターと同じよう抱えて弾くスタイルが多いです。


こちらはリゾネイター式の基本になったスタイルでコーンは富士山型とでもいうのでしょうか頂上が平らになっています。ここに丸い木のブリッジを置いて弦の振動を伝えます。このブリッジの形がビスケットに似ているためにそう呼ばれています。


リゾネイター・ウクレレはこのビスケット型コーンのギターをそのままウクレレサイズに縮小し弦を 4 本にしたものだと思ってください。

キチンとしたウクレレの形をしたリゾネイター・ウクレレは現在海外の数社から売られています。金属ボディ、木製ボディ、コンサート、テナーとバリエーションはありますが、コーンやブリッジ、カバーなどはほぼ共通です。おそらく製造しているのは中国のメーカー1社で、ここが各社に供給しているのだろうと思います。


このメーカーのリゾネイター・コーンはアルミ製の薄板を皿状に絞ったものでギターのビスケットブリッジ型をそのまま小さくしたスタイルです。


TAILGATE のウクレレが使用している Hubcap Cone もビスケット型の一種でシガーボックス・ギター用に作られたコーンです。とは言ってもペンキ缶の蓋を加工したものでスチール製ですが、、


スパイダー型はブリッジがコーンの頂点に1点でネジ止めされていますのでブリッジ位置の調整は基本的に出来ません。

それに対してビスケット型は平らな頂上に置いてあるだけですからブリッジ位置の調整は可能です。良いといえば良いのですが、面倒なことも多いです。


基本的にビスケット型ブリッジは置いてあるだけですから弦の張り替え時にポロッと外れてしまいます。その都度正しいブリッジ位置に置き直さなければなりません。


また、ウクレレの場合ナイロン弦の張力がスチール弦に比べて弱いためにブリッジをコーンに押し付ける力も弱く、ちょっとしたことでブリッジが動いてしまうこともあります。

さらに張力が弱いためにブリッジとコーンが完全に密着しないとビビり音が発生したりもします。


というわけで、TAILGATE のリゾネイター・ウクレレをお持ちの方は弦を交換するときにご注意ください。ブリッジの位置は一応コーンのセンターに設定してありますが元の位置から動かないように気をつけください。まあ、マンドリンやバンジョーやヴァイオリンなどのブリッジも同じようなものなんで、オクターブ調整をしながら正しい位置を探せるとは思いますが面倒くさいですよね。


実はアメリカのビスケット型のギター愛好家でもビスケットの調整には苦労があるらしく、

よく聞かれるのがビスケットの裏に Elmer’s Glue という糊を薄く塗るという方法です。

Elmer’s Glue はアメリカでは小学生でも使う一般的な糊なんですが中身は日本の「コニシの木工ボンド」によく似た白い液体です。


どちらも酢酸ビニール系と書いてありますがボンドの方はドロッとしていて Elmer’s は少しサラッとしている感じです。また乾いた後、ボンドは弾力性がありますが Elmer’s はパリッと乾いた感じになります。配合されている成分が違うのだとは思いますが詳しくはわかりません。


最近ホームセンターで見つけた「速乾アクリア」という接着剤も見た目としては近いようですが乾いた時には多少弾力性があります。また、ボンドや速乾アクリアにほんの少し水を加えたものを使ってみても良いのでは無いかと思います。強い接着力を必要としているわけではありませんので楽器作りでよく使うTitebondなどはやめた方がいいでしょう。


現在 TAILGATE のリゾネイター・ウクレレはビスケット・ブリッジの裏にごく薄くElmer’s Glueを塗るようにしています。ひとつはブリッジ位置が簡単に動かないようにするためと、ブリッジとコーンの密着度を増すことでビビリの無いクリアな音が得られるようにという目的からです。


塗りすぎると音が小さくなったり、少しクリアでなくなるなどの影響が出ます。本当に薄く塗ると良いです。接着剤と考えずに「滑り止め」という感覚で使用すると良いかと思います。


Elmer’s Glue は今まで国内であまり手に入らなかったのですが最近ホームセンターの一部や文房具店などで見かけることがあります。弦の張り替えをする時用などに一本用意しておいてはどうでしょう。



リゾネイターブリッジの固定

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